変化の時代のひと工夫

経済環境や生活環境が目まぐるしく変化する時代を迎えています。
今や、「過去の成功体験をそのまま継承しているだけでは通用しない時代」になりました。
世界的な自由化の波や規制緩和が進む中で、
「知恵と工夫」や「発想の転換」・「新しい事業への挑戦」などが望まれています。
そこで、変化の時代の中にあって、新しい商品の開発に「ひと工夫」をした先人の事例や
最近出合った身近な事例を紹介し、みなさまのご参考にして頂ければと思っています。


「むきそば」の缶詰化  大手缶詰メーカーと提携して売上急増
 山形県の郷土料理で酒田名物の「むきそば」は、家庭では美味しく作るのが難しく、老舗の日本蕎麦店や高級温泉ホテルなどだけで食べられていました。むきそばメーカーの有限会社梅田食品製造本舗(酒田市大宮町1-9-2)は、健康に良い成分を沢山含んでいる「むきそば」を、多くの人が簡単に食べられるように缶詰化の研究を進め、「むきそば缶詰」の特許を取得しました。
缶詰の特徴は、長期的に味覚を維持し保存が出来る長所があり、採算面からは大量生産によりコストを押さえることがポイントになります。当社は「サンヨーブランド」の果物缶詰で定評のある サンヨー缶詰製造株式会社と技術・生産・販売面で提携をしました。サンヨーの生産技術で大量生産が可能になりコストが下がりました。また、サンヨー缶詰製造(株)の販売網を活用して売上高は急増しています。
 「庄内価値開発研究会」では、新製品を開発した時など販売力のあるパートナーを紹介したり、技術的な指導を受けたい時は適切なパートナーを紹介しています。

工夫のポイント 高級料理用食品から家庭用食品分野への工夫  缶詰化で売上拡大。

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絹織物製品の新しい用途への試み 「シルクサイン」
 庄内の地場産業である絹織物は、スカーフやネクタイ・衣料品などに加工され庄内地方の産業として活気のある時代もありましたが、シルクの本場中国の低価格輸入品に押され、国内企業は全国的に厳しい経営が強いられています。
 ブレイン・フレームグループ(鶴岡市宝田1-7-28-6)は、絹織物の特性を生かしながら、人が優しく感じる「シルクサイン」を開発しました。シルクサイン(表示板)は、絹特有の滑らかさや柔らかさ・光沢などが優しい環境づくりを創造し、新しい絹織物の活用分野として期待されています。

工夫のポイント シルクの従来型商品であるスカーフやネクタイなどに固執することなく、優しい環境づくりに着目をした商品開発により新しい分野での活路に注目。

ズーム

鶴岡ネットワークコミュニティセンター
の看板に使用

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麺食品の新メニュー開発 「サラダ絹麺」
 絹(シルク)は主に織物やニット製品などの衣料品に使われていますが、絹に含まれているタンパク質はアミノ酸から構成されており、純度が高く吸収性に優れています。
絹の効用には、血中コレステロールの低下や血糖値の調整・肝機能の強化などがあり、健康維持に役立つ成分として注目をされています。
軽食喫茶「一翠苑」(羽黒町松ケ岡)では、高級小麦粉にシルク水溶液を練り込んで艶やかなコシのある「絹麺」を開発しました。つるつるとした食感のある細いうどん状(麦きり)の絹麺は、季節の山菜や新鮮な野菜を加えて食べますが、「つゆ」を付けたり掛けたりして食べる麺とは別に、サラダ感覚で食べると美味しいことが判りました。「一翠苑」では珍しい麺主役の「サラダ絹麺」を新メニューに加え、一日ごとの限定品メニューとして好評を得ています。

工夫のポイント 麺に「つゆ」を掛けたり付けて食べる常識を破り、絹麺の特性を生かして麺が主役のサラダを開発した。

軽食喫茶「一翠苑」のページへ

「一翠苑」の『サラダ絹麺』


 
 
最上川舟下りとライトアップ 夜間の観光客で売上拡大 
 国内旅行は全国的にじり貧傾向にありますが、新幹線の新庄延伸により「最上川舟下り」を楽しむ観光客が増えて来たのは喜ばしいことです。最上峡芭蕉ライン観光株式会社(山形県最上郡戸沢村大字古口86-1)では春夏秋冬四季折々の変化を楽しむ最上峡の景観を、夜間も楽しんで頂くために、船上からのライトアップを試みました。
天からの太陽光を浴びて、新緑や紅葉は鮮やかな自然美を映し出していますが、地上(下)から光りを当てると今迄に見たことのない神秘的な世界に出会えるのでは?との発想からライトアップを致しました。
夜桜が昼間の桜とは違った美しさがあることにヒントを得ました。ハロゲンランプ2kwの投光器を新緑に当てると、緑の山全体が目前に迫り、葉の裏側から紅葉に光りを当てると、幻想的な美の世界に出会えました。紅葉のシーズンは、夜の寒さが厳しく深い暗闇が運航上支障を来たすので、現在は夏の納涼船だけにライトアップをしています。光の中に浮かぶ夜の深い森、船のシルエット、川面に群れを成す虫・蛍が乱舞するように見えて好評です。シーズンには涼しさと神秘的な世界を求めるお客様で賑わっています。
 「庄内価値開発研究会」では、地元の観光事業の発展のためライトアップのメーカーを紹介するなど、事業に添って適切なパートナーを紹介しています。

工夫のポイント 山形一の観光資源を生かし、新たに夜間運航を実施した。舟下りの利用者拡大による売上増と地元温泉地での宿泊促進効果を狙う。

最上川舟下りのHPへ

幻想的なライトアップの様子


 
 
庭で「泳ぐ鯉のぼり」から 室内で飾る「額入り鯉のぼり」の開発
 渋谷良春氏(寒河江市柴葉橋金谷1863)は、東北では二人だけになった「手染め鯉のぼり」の職人です。鯉のぼりの注文は季節性があり、また、住宅事情が変わり広い庭で「鯉のぼり」を泳がせることが少なって売上が減少をしています。そこで、シーズンを通して売れる縁起物として「額入り=出世鯉のぼり」を開発しました。販路は今迄の「鯉のぼり」の流通経路とは違う、直接高級ホテルの売店で売ることにしました。観光客の人の中から、親戚のお祝い用贈答品に・勢いのある縁起物としてオフィスに飾る額として売れています。渋谷さんは毎月コンスタントに収入が得られるようになりました。
 「庄内価値開発研究会」は、新商品の開発に当たり、新しい販路についてアドヴァイスを行っています。

工夫のポイント 住宅事情の変化に対し既存の商品を基にひと工夫をし、室内で飾れる商品を開発した。

出世鯉のぼり

「額縁入り 出世鯉のぼり」


 
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